市民が行う里山の調査活動 ― 2018-01-20
■曇
1月20日(土)、以前フェイスブックに情報が出ていた「モニタリングサイト1000里地調査報告会」というイベントに出席してきました。
略して「モニ1000里地調査」とは、環境省(生物多様性センター)と日本自然保護協会が連携して運営しているプロジェクトです。
「モニ1000」全体の調査対象は、日本のさまざまな生態系(高山帯、森林・草原、里地里山、湖沼・湿原、沿岸域、島しょ)で、合計約1020カ所あるそうです(2015年)。そのうち里地里山は約200カ所です。今回のイベントは里地里山対象のもので、本格的な調査を開始した2008年以降、10年の節目を迎えての報告会でした。
きちんと説明すると長くなりますが、端折って言いますと、モニタリングというのは対象エリアの中でどんな種類の生物がどれくらい生息するかを観察・記録することです。
「モニ1000」の大きな特徴は、実際の調査活動を各地の市民(団体または個人)が担当していることです。里山保護活動を行ってきた団体が多いようですが、ほかにも、地域企業、博物館・動物園、公園管理事務所、大学・高校の研究活動のように、さまざまな主体が調査に関わっているそうです。それらと連絡調整を行う事務局は日本自然保護協会内にあります。
・調査員は、モニタリング調査を実施しデータを提供します。
・事務局は、マニュアルを提供し、説明会や調査講習会を行い、調査内容を統一化します。また、集まったデータを解析しさまざまな形で還元します。
・自治体、企業、地域NPO、博物館または大学、地権者、地域住民などからは、さまざまな協力を得られる可能性があります。
・環境省はプロジェクト全体をバックアップします。
1月20日(土)、以前フェイスブックに情報が出ていた「モニタリングサイト1000里地調査報告会」というイベントに出席してきました。
略して「モニ1000里地調査」とは、環境省(生物多様性センター)と日本自然保護協会が連携して運営しているプロジェクトです。
「モニ1000」全体の調査対象は、日本のさまざまな生態系(高山帯、森林・草原、里地里山、湖沼・湿原、沿岸域、島しょ)で、合計約1020カ所あるそうです(2015年)。そのうち里地里山は約200カ所です。今回のイベントは里地里山対象のもので、本格的な調査を開始した2008年以降、10年の節目を迎えての報告会でした。
きちんと説明すると長くなりますが、端折って言いますと、モニタリングというのは対象エリアの中でどんな種類の生物がどれくらい生息するかを観察・記録することです。
「モニ1000」の大きな特徴は、実際の調査活動を各地の市民(団体または個人)が担当していることです。里山保護活動を行ってきた団体が多いようですが、ほかにも、地域企業、博物館・動物園、公園管理事務所、大学・高校の研究活動のように、さまざまな主体が調査に関わっているそうです。それらと連絡調整を行う事務局は日本自然保護協会内にあります。
・調査員は、モニタリング調査を実施しデータを提供します。
・事務局は、マニュアルを提供し、説明会や調査講習会を行い、調査内容を統一化します。また、集まったデータを解析しさまざまな形で還元します。
・自治体、企業、地域NPO、博物館または大学、地権者、地域住民などからは、さまざまな協力を得られる可能性があります。
・環境省はプロジェクト全体をバックアップします。
会場には目測150人ほどの出席者が集まって、親密な雰囲気の中にも活気がありました。
そして、しだいに勘の鈍い私でも、「これは相当コアな人々の集まりなのだな……」と思えてきました。実際に調査活動をしている人たちに加えて、大学や諸団体の研究者などがほとんどではないでしょうか? 私のようなフリーの参加者は相当影が薄かったように思います。
それでも、第1部の基調講演2題(2時間)、第3部の調査事例紹介3題(1時間25分)、すべて貴重なお話でおもしろかったです。
特に基調講演の2番目(帝京科学大学・江田慧子さん)で、地道な調査研究を続けてゆくだけでなしに、地域企業との連携、各地の調査研究チームとのコラボ、地権者や農業経営者などを巻き込んでゆく手法、子どもの環境教育への展開など、周囲の人と社会にどんどん働きかけて動かしてゆくという提案は、とても大事なところをついていると思いました。
そして、しだいに勘の鈍い私でも、「これは相当コアな人々の集まりなのだな……」と思えてきました。実際に調査活動をしている人たちに加えて、大学や諸団体の研究者などがほとんどではないでしょうか? 私のようなフリーの参加者は相当影が薄かったように思います。
それでも、第1部の基調講演2題(2時間)、第3部の調査事例紹介3題(1時間25分)、すべて貴重なお話でおもしろかったです。
特に基調講演の2番目(帝京科学大学・江田慧子さん)で、地道な調査研究を続けてゆくだけでなしに、地域企業との連携、各地の調査研究チームとのコラボ、地権者や農業経営者などを巻き込んでゆく手法、子どもの環境教育への展開など、周囲の人と社会にどんどん働きかけて動かしてゆくという提案は、とても大事なところをついていると思いました。
今回は仕事とは直接関係なしに、個人的興味から出席しました。
私の専門ジャンルは登山、クライミングあたりになるのですが、里山と登山・クライミングの関係は深いと思っています。里山環境の大切さが広く受け入れられるような時代になったために、現在の登山ブームがあるのだと思っています。登山、クライミングにかぎらずアウトドアでの遊びは、里山環境に悪影響を及ぼさずに行うという観点が必要になってきていると思います。
私の専門ジャンルは登山、クライミングあたりになるのですが、里山と登山・クライミングの関係は深いと思っています。里山環境の大切さが広く受け入れられるような時代になったために、現在の登山ブームがあるのだと思っています。登山、クライミングにかぎらずアウトドアでの遊びは、里山環境に悪影響を及ぼさずに行うという観点が必要になってきていると思います。
〔データ例:テンとノウサギの調査結果の図〕
テンとノウサギは減少傾向が指摘されました。縦軸は調査初年度を1としたときの相対変化率、カラーの線は各サイトの調査結果、黒太線は全国傾向を表わします/平成28年度里地調査報告書より
参考:環境省モニタリングサイト1000
http://www.biodic.go.jp/moni1000/index.html
http://www.biodic.go.jp/moni1000/index.html
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